トリリンガルだったのに日本語以外を拒否した娘の夢 | 思春期×高校受験

前回のブログで、ちらっと書いたように、うちの娘、今、中3の受験生なんです。

もう全国の高校受験生をもつ親御さんに、私は声を大にして言いたい!

受験生、大変ですよねーーー!!!

いやあ、自分は高校受験を乗り切ったけれども、自分の子どもが高校受験というのは、私にとっても初めて経験することでして。

受験のシステムや、子どものサポートの仕方など、分からないことだらけ。

さらに我が家の場合、娘の夢や、家の事情がからんで、今は落ち着いたものの、色々ややこしかったです。

今日はそんな、我が家の受験ドタバタを綴りたいと思います。

まあとにかく、とりあえず、行ける高校に行けばいいのでは?なんて、

のほほんとしている私に、中2になって、高校進学の話が学校で出た頃でしょうか、

娘は、フランスの高校に行きたいと言いました。

日仏の翻訳家になりたいので、若いうちにフランスに住んで、フランスを母国語並のレベルにしたいと。

私は元夫がフランス人でして、3歳くらいまでは一緒に住んでいたので、

それまで娘は、日本語、フランス語、英語(私達夫婦が、下手くそながら英語でコミュニケーションをとっていたので)の3ヶ国語、ペラペラでした。(自慢みたいですが、当時はやっぱり嬉しかったです)

私も元夫も、根無し草みたいな生き方をしていたので、貯金とか全然なくて、

きっとこの先も、この感じで生きていくやろうから、

家とかお金とか、財産なんて娘にあげることはできないけど、

とりあえず3ヶ国語話せたら食べていけるやろうって、

高を括っていたのもつかの間、

夫と別れ、日本に帰って来ると、娘は日本語以外を話すことを拒否しました。

まるでシャッターを閉じるように、彼女はガラガラと日本語以外の脳内回路を閉めてしまって、

いくら英語やフランス語で話すように言っても、だめでした。

彼女なりに、新しい環境に順応しようとしているのかもと思い、

泣く泣く私は、彼女に与えることができたと思っていた、唯一のギフトを諦めました。

時がたち、今の学校教育には、(兵庫県だけかもですが)キャリアファイルなるものが存在し、

本田圭佑さんがつくって有名になった、夢ノートみたいものをつくるのですね。

将来、こうなりたりたいから、

10年後こうなりたいから、

大学でこうゆうことを学んで、こうゆう資格をとって、

そのためには、こうゆう高校に行って、

だから、中学の今は、これをしようって感じで、

夢を叶えるために、具体的にいつ、何をするのか、ということに目を向けるような教育がされているのです。

私の時代にも、こんな教育があればなあ、なんて思いました。素敵ですよね。

若い頃からその考え方が身についていれば、夢が変わったとしても、すごく強いと思う。

で、うちの娘は、小学校の頃は、文房具のデザイナーとか、校正者になりたいって言ってたんですが、

いつからか、多分マンガとか、アニメが好きになってからかな、日仏の翻訳家になりたいと言いだしました。

そして彼女が考えたのは、まず、フランス語の読む書く話すを母国語レベルにする、

その為には、フランスに住む!

おじいちゃん、おばあちゃんとこに住む!

ということでした。

(ちなみに娘はフランス語、聞き取りは多少できるけど、話すのは全く無理という状態)

幸い、彼女にとって父親側の家族は、孫である娘のことを、とても大切にしてくれていて、

彼女がフランスの高校に行きたいから、そっちに住みたいと言った時も、

もちろん、と、言ってくれました。

ああ、とうとう娘も私から巣立つのか、フランスかあ、不自由な思いをさせてるけど、こんな恵まれた環境があって良かった、

なかなかフランスに留学なんてできないよね、

感謝、、、

なんて思ったのもつかの間、父親(元夫)から、ストップがかかりました。

18歳まではだめだと。

父親がだめと言うなら、私達もだめだと、祖父母からもやっぱりNOだと言われました。

幾度か元夫と話し合いましたが、どうしても許可できないというので、

じゃ、あなた(元夫)の住む京都に住んで、あなたとフランス語を勉強すると言う娘に、

元夫は、けっこう前向きな態度を見せたので、

ああ、京都かあ、まあフランスより安心やし、ちょうどいいところにおさまる感じかな、

さみしくなるなあ、、、

なんて思ったのもつかの間、

やっぱりNOだと言われました。

まあ、元夫の方にも色々事情があり、(じゃあ期待させないで欲しかったと正直思いましたが)もう仕方ないことは、仕方がない。

次の選択!

ってことで、大阪には公立高校で第2外国語があり、フランス語を教えてくれるところがある!(淡路島には第2外国語を教えてくれる高校はありません)

しかも、私の実家から通える場所にあるなんて、なんてラッキー。

偏差値ちょっと高いけど、勉強頑張ればいけるよ!

、、、

なんて思ったのもつかの間、大阪府の公立高校は、保護者が大阪に住んでいないと、受験資格すらないのです。

学校の先生や、大阪の教育委員会にも聞いてみましたが、やはりNOだと言われました。

NOの3連発に、さすがに私もがっかり、がっくりきたし、

何より娘の未来へのモチベーションが、

もうどうでもいいや、

みたいになっていくのが、手に取るように分かって、辛かった。

けれど、救いだったのはこの夏、フランスの祖父母とその家族が、

娘をフランスに招待してくれて、飛行機のチケットとか、全部用意してくれたんです。

夏休み、フランスに滞在して、本気でフランスの高校に行きたいなら、

自分で直談判したり、父親を説得するよう向こうの家族と話し合っておいでって言ったけど、

普通に帰ってきて、直談判とか、話し合いとか、しなかったの?って聞くと、

まあ、大学からでいいかなと思ったって言ったのです。

私自身がチャレンジというか、どうなるかわからないけど、飛び込んじゃえ!ということが好きなので、

(だから最初、フランスに住むって、アジア人差別とかもあるし、そんなあまっちょろいものではないと相当言っても、やってみたいと言う娘が嬉しかったし、応援したかった)

つい自分の娘にもそうあって欲しいなんて思って、

フランスから帰らないなんて言われるのを期待してしまってたので、

ちょっと残念、

でも、

フランスの高校に行かない(行けるのに行けないではなく)という選択をしたのは自分でもある、

あるいは、フランスの高校に行くための最大限の努力をしなかったのは自分、

ということは理解したと思ったので、少し安心もしました。

まわりの不可抗力で夢が断たれたわけではないと。

そこからは、淡路島の高校に通いながら、独学でフランス語を勉強するってことに落ち着いて、

今は、受験勉強、頑張ってます。

今までは、夕食のあと、二人でアニメを見るのが、私達のほっこりタイムだったのですが、

今はお預け。

じゃあ、今やることは、高校に合格するために、勉強頑張ることだね、

ということで一応、

30分勉強したら、10分は動画を見てもいい(テスト期間は1時間勉強して10分)という約束を、娘と話し合い決めましたが、

アニメ、見ないなら見ないでいいやって感じで、

全然机に向かう気配のない娘。

学校だけが全てではないなんて思いつつ、それでもやっぱり全然勉強しない娘にイライラしたり、私が焦ったり、

娘も勉強しないといけないのは分かってるけど、勉強したくなくて、

受験も不安でイライラ、アップダウンが激しかったり、

思春期×受験生のサポート、大変だと痛感しました。

小さい時は、ゆっくり寝れないとか、授乳とか、だっことか、物理的に体力がきつかったけど、

思春期や受験生は、心の体力が奪われるなあと思います。

もう何でも一人でできる、大人と一緒に暮らしてるようなものなのに、

やっぱり大人じゃなくて。

昔、思春期は母親が仕事を辞めた方がいいって書いてる育児本を読んだことがあって(父親でもいいと思いますが)、

仕事辞めるのは厳しくても、

それくらい、思春期の子育て、

パワーいるよってことなんだなと思ったことが、すごく印象に残っていました。

今、子どもが大きくなり、思春期×受験生で、

それこそ、心の体力といいますか、

はっきりと感じる身体的なパワーでなく、

精神的なパワーがいるのだと感じ、

パワー不足かな、

なんかうまくサポートできないなあという日々が続いて、

どうしてもその本の、仕事辞めるくらいってのが頭から離れず、

思いきって、仕事、少しだけだけど、セーブすることにしてみたんです。

色々不安も、頭をよぎりましたが。

でも、あと5ヶ月だから。

今まで、自分の好きな道を、

こっち行こうって、

こっちが楽しいよって、

こうやった方がいいよって、

歩いたり、走ったり、時にはジャンプ!!!って、

手を引っ張ってたけど、

これからは、ちゃんと見守ってるよって、

必要な時だけ、背中を押すよって、

穏やかにサポートできるように、

自分に余裕を持たせたくて、仕事、少しだけセーブしたら、

なんだか日々がスムーズに流れるようになって、

娘も、机に向かうようになりました。

まだ終わっていないけれど、この高校受験、

というか何か大きく踏み出すであろう15歳の一歩に(だから15の夜なのか)

私はどれぐらいまで手を出せばいいのか、

どれぐらいまで制限をかけたり、

あるいは自分で決めさせればいいのか、

ほんと試行錯誤してます。

色々試して、話し合って、最近着地したかなあと思うのは、

本人のやる気次第だということ。

彼女の人生は彼女のもので、

今、やる気だすかもしれないし、

10年後にやる気だすかもしれない、

まだ本気だしてないだけって、

結局、一生やる気でないかもしれない。

でもそれは、彼女の選択した人生であり、

私の人生ではない。

彼女の選択に、私の影響が多少なりともあるだろうけれど、

それは決して私の選択ではないということ。

私にできることは、焦らずに、娘を信じて、穏やかに見守ることなんだと思います。(これがなかなか難しいのですが)

もちろん、食事や健康管理など、生活面でのサポートはできる限り、しっかりしていきたいって思います。

どんな結果になろうととも、一人の人間である、彼女の選択を尊重したいと思っています。

と言いながら、今日も肌寒いのに薄着で出かけようとする娘に、

風邪引くで!!!

風邪引いて薄着のリスクを学ぶのも、彼女の人生、

母のアドバイスを聞くのも彼女の人生。

子育てって、奥が深い。

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