はじめてのインド3 WELCOME INDIA

アイ ウォーク

って「歩く」ではなく、ダッシュで真夜中のデリーの街を走って、走って、なんとかホテルまで戻った私達は、部屋について、号泣した。

怖かった。

気分転換にシャワーでも、ってお湯がでない。

トイレも故障中。

なんだこの国。

でも私、ガンジス河を見たい。

インドを自分で見てみたい。

次の日、気をとりなおして(もちろん、すんなりチェックアウトとはいかず、日本で払ったはずのホテル代を請求されて、また揉めたが)ニューデリーの駅へ向かった。

すると、人なつっこそうな笑みを浮かべた、初老のリキシャ(オート三輪車)ドライバーが

「ニュウデリ ステルション?? 2ルピー、2ルピー」

と言い寄ってきた。

「駅まで2ルピーって、おかしいよ~」

と言いながら、でも、何故???

吸い込まれるように私達はリキシャに乗ってしまうのです。

これはよく、「WELCOME INDIA」って言われる現象で、インド初上陸あるあるです。

どんなにいかつい男の子も、英語話せる人だって、なに人でも、一つ二つ似たようなエピソードがあります。

これで、「タクシーは自分の告げた行き先に行ってくれる」とか、

「値段は商品に明記されている」とか、

先進国の、ぬるま湯常識を破壊されるわけです。

自分の常識や固定観念を燃やすかのごとく、熱にうかれたみたいになって、リキシャに吸い込まれたりするのです。

(もちろんこの熱は、ひどいと”MISSING”行方不明とつながる場合があります)

もちろんリキシャはニューデリー駅なんかには行かず、まず大きな土産物屋へ。

さすがに、

「ノー!!!ゴー、ステーション!」

昨日のダッシュが、私達を少し強くしていたのかも。

するとリキシャは少し走って、また旅行代理店の前で止まった。

またあ?!と叫ぶ私達に、リキシャのおじさんが笑顔で、ほらって指さしたところに、、、

「こんにちは~、大丈夫ですか?」

って、サリーを着た、きれいな日本人のお姉さんがでてきた。

日本人!!!!!!

あの時の安堵感たらなかった。

「あのおじさん、日本人見るとほっとけないんだよね。インド着いたばっかり?」

きれいなお姉さんの質問に、私達は怖かった昨夜の出来事を、爆発したように話した。

すると私達の話を、流暢な英語で、横にいたインド人の男の人に訳しはじめた。

「10日間しかないんだったら、電車の切符とるの、難しいかもね。英語もあんまり話せないんでしょう。うーん。ツアー組んでもいいと思うよ。ここは、そんなぼったくりとかしないし。」

、、、、、。

私達は、お姉さんの優しい提案をのんだ。

今思えば、あのお姉さんはいったいあの旅行代理店で何をしていたのだろうか。

客引きだったのだろうか。

時々インドにいる、パスポート捨てちゃった人だったのだろうか。

とにかく、お姉さんのおかげで、

デリーからアーグラー(世界遺産、タージマハルのところ)までは車での案内。

お湯のでるホテルつき。

アーグラーからヴァラナシ(憧れのガンジス河のあるところ)をまわって、デリーに帰ってくるまでは、電車の切符の手配だけ。

あとはバイユアセルフ、あなた達自身で行動、宿も自分達で見つけるという、私達にちょうどいいツアーを、手配してもらうことができた。

そのツアーが、100ドル(約1万円)だったか、200ドルだったか、今は忘れてしまった。

でも、あの10日間があったから、今の私がいて、娘がいることは確か。

あの時あの電車に乗ったから、あの人と出会って、あの人に出会ったから、あのヴァラナシのゲストハウスに行って。

あのゲストハウスに行ったから、長旅してるあの人に出会って、だからわたしも来年に3ヶ月インドを旅しようって思って、、、、って今まで続いてる。

インドに行って人生観変わった?ってよく聞かれます。

インドに行く前、私は人生を変えたくて、ピアスの穴を次から次へ自分で開けた。

いくら穴を開けても、私の人生は何も変わらなかった。

穴だらけの耳でインドに行って、騙されたり、盗まれたり、病院に行ったり。

火を吹くくらい怒ったり、犯されそうになったり、物乞いに囲まれたり。

涙がでるくらい親切にされたり、裸足で働く子どもが笑ってたり、、、。

それで、人生観じゃなく、私が変わった。

変わざるを得なかった。

私が変われば、人生は変わる。

人は何回でも生まれ変わることができる。

宇宙、世界の成り立ちは、

創造・維持・破壊のサイクルである

という教えが、インドにはあって、三神一体(トリムルティ)と言います。

破壊がなければ、再生、創造はない。

WELCOME INDIA

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