1年近いリシケシュ滞在のあと、魂の科学を抱えて、山小屋で働き始めた私。
小屋仲間にヨガを教えながら、ひたすら読む、分厚いヨガの本。
私の、初めてのヨガの教科書だった。
たましいのかがく
なんて、なんか怪しい響きと思いながらも、
読み進めていくと、
いかに自分が、ヨガについて何も知らなかったか、
いかに自分が、ヨガの大切な部分を知らず、アーサナ(ヨガのポーズ全般のこと)ばかりに目がむいていたかを痛感しました。
ヨガは、魂の科学なんだ。
素直にそう思えました。
ヨガを始めて1年。
やっと私は、ヨガの八支則に出会い、
アーサナの前段階とも言われる、
ヤマ(しないほうがいい事)
ニヤマ(したほうが良い事)
に感銘を受けました。
そっか、
そうだったのか、、、
こんなにも大切なことを知らずに、
シルシャアサナ(頭立ちのポーズ)ができたって、、、。
簡単にヨガの先生になろうなんて、
ヨガの世界はこんなにも深く、神聖なのに、、、。
この、魂の科学を書いたお坊さんは、84年間、ヒマラヤで修行したそうな。
84年間、、、。
私は今、ヒマラヤに行きたいとは思えない。
でも、やっぱりヨガって素晴らしいって思う。
もっと勉強したい。
私は今まで、バンドやってみたり、DJやってみたり、芝居やってみたり、
リュックひとつで日本に帰らない日々を送ってみたり、海外青年協力隊に行こうとしてみたり、
楽しいけど、あまりに風まかせで生きてきていて。
ここで、ヨガもやめてしまうと、自分は一生フラフラするのではないかという気持ちと、
何故だか、ヨガだけは続けたいという強い気持ちがありました。
未だにそうですが、
まずは、ヤマ、ニヤマ。
ヨガの八支則、全てが同等に大切だと説く先生もいらっしゃって、
そうだとも思うのですが、
ヤマ、ニヤマがあってのアーサナなんだと私は思っています。
⚫Yama ヤマ 禁戒
しないほうがいい事
1.Ahimsa アヒムサ
非暴力
苦痛を引き起こさない
2.Satiya サッティヤ
正直
嘘をつかない
3.Asteya アステイヤ
不盗
盗まない
4.Brahmacharya ブラフマチャリヤ
禁欲
性エネルギーは生命エネルギー、浪費しない
5.Aparigraha アパリグラハ
不貪
貪らない
⚫Niyama ニヤマ
訓戒
したほうが良い事
1.Shaucha シャウチャ
清浄
清潔に保つ
2.Santosha サントーシャ
知足
満足を知る
3.Tapa タパス
苦行
苦痛を受け入れて、それを引き起こさない
4.Swadhyaya スヴァディアーヤ
読誦
真実が書いてある書物で勉強する
5.Ishwara-pranidhana
イーシュワラ・プラニダーナ
信仰
大きな存在を信じる
以上を、
心、言葉、行動のレベルで実践していく。
ヨガを学び始めて15年。
未だ、ヤマ、ニヤマを実践する難しさ、その教えの大きさに、
圧倒させられるばかりです。
ぱっと見ると、シンプルに見えますが、これがなかなか深い教えでして。
自分の言葉で一つづつ、解説できるようになりたいです。
頑張りすぎたり、頑張らなさすぎたり、
食べ過ぎたり、食べなさ過ぎたり、
言葉にださなくても、心の中で自分や他人を批判したり、
これ、全部、非暴力を守れていない状態です。
と、言いながら、
私、昨日の夜、お腹いっぱいご飯食べた後、アイスクリームを食べてしまいました。
食べてしまった。
~してしまったって考えるのが、すでにアウト。
アウトって思うのが、これまたアウト。
ね、なかなか深いでしょ。
ヤマ、ニヤマ。
続いて、
Asana アーサナ(座法、みなさんのイメージする色んなポーズ)、
Pranayama プラーナーヤマ(調気法、呼吸法)、
Pratiyahara プラティヤーハーラ(制感)
Dharana ダーラナー(集中)
Dhyana ディアーナ(瞑想)
Samadhi サマーディ(三昧)
と、全部で8つ。
ヨガの八支則、アシュタンガヨガと言います。
よく、Shri K.Pattabhi Jois氏のアシュタンガヨガと混同される方がいます。
なので最近は、アシュタンガヴェニヤサヨガとか、ヴェニヤサフローヨガなどと言われることが多いです。
とにかく、ヨガの八支則を胸に、
山小屋を後にし、私はまた、インド、リシケシュへと旅だったのでした。